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日常生活でのできごとや思ったこと。
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角田光代『薄闇シルエット』より
“人って、発展も後退もない金太郎飴のど真ん中みたいな状態に、そうそう堪えられるもんじゃない”P75 “作り出すことも、手に入れることも、守ることも奪うこともせず、私は、年齢だけ重ねてきたのだった。”P93 “好きだとか愛していると大仰な言葉は言い合わなかったし、相手の存在に感謝したこともなければ、会えなくてさみしい思いをしたこともなかった。それでも私たちはお互いを好いて、お互いを必要としていたんだろうと思う。食事をするのに箸が必要なように、眠るときには使い慣れた枕を求めてしまうように。ずいぶんとたくさんの言葉を交わした気がするけれど、けれど今、思い浮かぶ光景を縫って歩きながら、私たちがいったい何を話していたのだったか、まるで思い出せない。会話ですらもなんとなく交わしていたせいだろうか。相手がいなくなることがあると疑ったりしなかったせいだろうか。”P164 “そんなのはつまらないと私は思ったのだ。そんなのはつまらない。そんなことよりももっと楽しいことはたくさんある。私はその、もっと楽しいことのほうを選んだのだ。それがなんなのか、今もってわからないにしても”P171 “いろいろありがとう、という言葉は、感謝の言葉のようには聞こえなかった。本当にさようなら、と聞こえた。”P178 “結婚が何か上等なものでそうじゃないものは下等であると思ってるわけ、だからそういうばっかみたいなこと言えるんだよ”P182 “みんなが点のように通過していくその場所場所に、私だけが立ち止まり、今いるここにまで点ではなく線を引っぱってきて、そうしていつでもその線をたどりそこへ戻れると思っている。みんな戻ってきてくれるのだと思っている。だれも、そんな場所にはもういないというのに。”P204 “私はただ、変わってしまう、ということがこわかっただけなのだ。金太郎飴の、外気に触れない真ん中に居続けたかった。”P204 “結婚というのは、新郎と新婦の共同作業、共同責任のような気がしていたけれど、ひょっとしたらそうじゃないのかもしれない。何歳の誰と結婚したって、やはりそれは、自分ひとりだけのことなのではないか。ひとりの決意、ひとりの作業、ひとりの責任。”P205 “人が大人になるということは、年齢とまったく関係がないんだな、と思った。”P206 “結婚はだれをもちゃんとさせないし、手品のように幸福を取り出したりはしない。私たちはいつだってひとりずつで参加しなくてはいけないのだ、人生というものに。”P206 “結婚なんて、きっとすごくつまんないと思う。” “結婚がすばらしいというのは貧しさが見せた幻想です。”P207 “今持っているゆたかさを放り投げてでも、つまらないことをしようと決めたんだと思うんです。”P208 “その人はその人になってくしかない”P254 “なんにもつかみとっていない、なんにも持っていない―それはつまり、これからなんでもつかめるということだ。間違えたら手放して、また何かつかんで、それをくりかえして、私はこれを持っていると言えるものが、たったひとつでも見つかればいいじゃないか。それがたとえ六十歳のときだって、いいじゃないか。”P256 書き抜きした言葉達。 秘匿してたけど、暴露。 詰まってた、ほんとに。 ぎゅうぎゅうに。 |
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