|
日常生活でのできごとや思ったこと。
|
|
|
◆『さよなら地底人』/高科正信 作・荒井良二 絵
仕事で行き掛かり上、読んだ児童書。 期待して読み始めたわけじゃなかったというのが手伝っているかもしれませんが、とてもステキな本でした。 万寿ちゃんは、いつもお風呂でお兄ちゃんの千福くんにいろいろなことを訊ねます。 もの知りな千福くんは、いつだって万寿ちゃんの質問に答えてあげるし、デパ地下にいたオムライスを作るコックさんやおじいちゃんは実は地底人なのだという秘密も教えてあげます。また、万寿ちゃんがほったらかしていた夏休みの宿題にアドバイスを与えたりもできちゃう。 ちなみに知らないことやわからないことがたくさんある万寿ちゃんですが、妖精や人魚を見たと言うお友達の陽子ちゃんへのつっこみはなかなかのものでした。 この本をステキだと私が思うのは、地底人や妖精、人魚といった子どもならではの発想だけで物語ができているのではなく、阪神大震災でおばあちゃんを失くし、だれのこともよくわからなくなってしまったおじいちゃんの姿やそんなおじいちゃんのお世話をしている家族という現実的なところをも描いているところ。 ユーモアと切なさの調和が見事な一冊でした。 名前が万寿と千福なんてところ、とてもいいわ。 ★『すりばちの底にあるというボタン』/大島真寿美
この作家さんの作品がわりと好きなので新刊がでると読むのですが、今回はモロ児童向け。 すりばち状の地形にある団地にまことしやかに伝わるボタンのお話。 そのボタンを押した人は夢が叶う、いやいや街が底に消えてなくなってしまうのよ…などと伝説は正反対。 幼い頃からすりばち団地に住む薫子と雪乃という幼馴染の女の子二人と事情あってすりばち団地に越してきた晴人という男の子がこの伝説をきっかけに交友を深めていき、ボタンはあるのか、またどちらの伝聞が正しいのか、誰かがそのボタンを押してしまうのを阻止しなきゃと奔走します。 伝説を信じて行動することができる子ども心…。 すごいとしか言いようがない。 私なんか真実を前にしてもなかなか行動できないわ。 ★『ぼくたちは大人になる』/佐川光晴
“しくじるべきとき”というのは一体いつなんでしょうね。 医学部を目指す、できた高校生男子・・・もといできすぎた高校生男子の物語。 学校生活、家庭環境、恋や友情などなど出来事の一つ一つ、また降りかかった危機的状況も芝居じみた感じが否めず。 私は、しょっちゅうしくじっています。 おそらく、“しくじるべきとき”でもないのに。 もしかしてこれから“しくじるべきとき”がやってくるのでしょうか。 勘弁してもらいたいです。 |
|