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崇敬の人

★『どうせ、あちらへは手ぶらで行く「そうか、もう君はいないのか」日録』/城山三郎

城山三郎さんの手帳に記されていた日録がまとめられた一冊。

風は強いけれど、春を思わせる温かい今日(私は休日)、読みました。
本を読み終えた時、洗濯ばさみが外れてバタバタとはためいている布団カバーに気がついて、直しにベランダに出ました。
その時、深呼吸をしながら見た夕日は、ちょっと忘れないかもしれない。
(城山三郎さんが仕事場であるマンションのベランダで妻容子さんの遺影と共に花火を見るシーンが被ったりして…)
洗濯ばさみはとうの前に外れていたのだろうけど、そんなことちっとも気に留められないくらい息を詰めるようにして読んでいました。

『そうか、もう君はいないのか』「私のベスト10冊 2008年」の内1冊)では、妻容子さんと共に過ごした夫婦としての愛しみの日々や妻への恋慕、またその最愛の人の死への喪失感をしみじみと感じさせられましたが、本作では、城山三郎さんという一作家の心情が更に一層色濃く表われていて、ダイレクトに響いてきました。
ホロホロ、ホロホロと涙が出てしまいます。
妻容子さんの不在がこんなにも城山三郎という名高き作家を揺さぶっていたことがたまらない気持ちにさせます。
そして、老いていく自らに対し、「鈍鈍楽」とことあるごとに言い聞かせるように手帳に書き記すこの城山三郎という人は、きっととても不器用な方だったのではないかなと思います。
最愛の妻を亡くした喪失感の日々、一人老いてゆくことの孤愁に苛まれながら、そして「鈍鈍楽」という信条を掲げているにも関わらず、個人情報保護法へ立ち向かうなどの気骨には、彼の体験に基づく精神を強く感じます。
戦争、言論の自由…そうした深く深く彼の中に根ざしたものがあるということに、気持ちが痺れます。

娘さんである井上紀子さんが書かれた『父でもなく、城山三郎でもなく』を読んだ時にも思ったのですが、自分の本棚で眠っている『指揮官たちの特攻 幸福は花びらのごとく』は、やはり読まなくては…と、ますます思いを募らせました。
私が今まで尊敬する人として挙げてきた人物は、漫画『Peanuts』の著者Charles Monroe Schulzのみでしたが、城山三郎も今後は挙げたいです。
でも、それにはもっと彼の残した作品を読まなくては、非礼。
私のことだから時間はかかるかもしれませんが、城山三郎という作家が残してくれた数々の作品を読んでみたいと思います。
「本を読む」ということだけに日々を費やすことを望んでいた城山三郎さんならば、時間をかけても許してくれるかもしれませんしね。
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